自分だけのプライベート空間は、とことん肩の力を抜きたい時に格好です。車中はそのいい例。よりリラックスしたいのであれば、長時間の運転でもストレスを感じさせない一本がベストな選択といえるでしょう。さらには、キリッとした姿なら目的地に逡巡せず気の向くまま運転を楽しめるというもの。インナーは、その上質感に磨きをかける品のいいニットが適役です。ミニマルな両者に、あえてラフな短丈のブルゾンを添え、男くささをプラスするのもワルくありません。

出張へ向かうべく空港へと走らせる車中から、目的地へ降り立ちクライアントと握手を交わすシーンまでを考えると、手にとるボトムスは限られます。となれば、機能面にポテンシャルを秘めた安定のグレースラックスが頼りになるでしょう。当然、アウターは容姿端麗なジャケットが第一選択肢。そこで同色を選びセットアップ風を装うのもいいですが、ライトな色味を引き締めるダークトーンをチョイスし、落ち着きとセンスを見せつけたいところです。

存分に羽を伸ばすうえで都心から距離を置くのは効果的です。現地で自然と戯れるもよし、自由気ままに街を散策するもよし。人気コースで友人たちとゴルフに興じるのもいいでしょう。そこで、逸る気持ちにマッタをかけることなく到着後に直行できそうな装いのまま空港へ向かいたいところですが、周りの目を考えるならバランスは必要です。カモ柄が痛快なブルゾンへは程よく品がのぞくインナーやボトムスを。グレーを軸にトーンに変化をつければ節度あるカジュアルが楽しめます。

空の玄関口のVIPラウンジでは身だしなみにおいても気は抜けません。とはいえ、ビジネストリップの本番は現地へ赴いてから。となれば、程よくラクを享受できるジャケパンが基本といえます。さらに、クラシックを軸にすることで軽々しさは微塵も感じさせません。ご覧のように、チョイスしたのはグレンチェックのグレージャケットにシックなお色のスラックス。それにより一気に大人っぽさが漂います。随所に黒を取り入れることで全体が締まりモダンさものぞかせて。

日常の疲れをリセットし自身のアップデイトも図る。旅は、その有効な手段といえます。そんな時は、あらゆるストレスから解放してくれるアイテムを身につけることこそ理想。肌触りと程よい温もりが交錯するカーディガンと、そのユルい空気を汲んだ穿き心地抜群のボトムスは最高のコンビです。親しみのあるグレーやネイビーなら気負うことなく手に取れるはず。上下のトーンに変化をつけながら、トップをライトにすることで気分はいっそう前向きに、軽やかになるでしょう。

長期の海外主張ともなると、あらゆる場所、あらゆる人に足並みを揃える必要があります。そこで心がけるならば、オーソドックスな配色や基本に忠実な合わせ。誠実さを匂わすネイビージャケットは基本の“キ”。動きやすいグレースラックスも心強い存在です。とは言え、あまりにも定番に安住してはマンネリに陥るのがオチ。そこで、白シャツ感覚で端正な白ニットを選び、清潔感と活発さを仄めかす白スニーカーをぜひ。意表をつくチョイスにより新鮮さが宿ります。